スピッツ「小さな生き物」 レビュー
ヴェルディのことは置いといて(現実逃避)
スピッツの新アルバム、ヘビロテ中でございます。ライブ映像のブルーレイも良いし。
今回は、色々な「生き物」を軸にしたコンセプトアルバムという感じですね。
毎回スピッツのアルバムは高め安定という印象なんだけど、今回のアルバムも相変わらずでした。
(歴代アルバムでは「隼」は若干いつものスピッツと違う感じですが、それ以外のアルバムは不思議といつものスピッツという印象を受けます。)
スピッツは何を歌ってもあの4人であの歌声が乗ればスピッツって感じですよね。
それをずっと維持できるのは本当に凄いことです。
以下、1曲ごとの簡単な感想。
1.未来コオロギ
なんかドラえもんの道具にありそうなタイトル。歌詞もドラえもんの話にできそうなファンタジー世界にいざなうようなものと感じました。あっさりしすぎでもなくミディアムな曲。
2.小さな生き物
タイトルトラック。負けないよという出だしが力を押してくれる感じですね。
3.リアリティ
ロックナンバー。今回のアルバムでトップ3に入る好きな曲です。(他は野生のポルカと潮騒ちゃん)
それにしても、あのメロディに「金魚が二匹~」という歌詞が乗ってるのはスピッツくらいではないでしょうかw
4.ランプ
ここで穏やかなバラード調の曲が。何か物悲しげな背景がありながらも前に進んでいくような歌詞。この歌詞は震災の影響があるのでしょうか。
5.オパビニア
オパビニアとは5億年前に生息していた海の生き物だそうです。片思いの歌のようですが、タイトルに使ったのはどういう意味があるのでしょうか。
6.さらさら
先行シングル。PVはレコーディング風景をそのまま映像にしたもの。3番以降のバンドサウンドが好きですね。
7.野生のポルカ
マサムネさんは最近アイリッシュが好きで、それが楽曲に反映されているそうですが、この曲がもろにそれですね。アイリッシュとパンクロックが混ざったような曲。
最後のコーラスに参加しているのはプロデューサーの亀田誠治とフラワーカンパニーズのメンバーだそうです。
8.scat
箸休めな一曲。タイトル通り全てスキャットで歌っています。
9.エンドロールには早すぎる。
少し前のディスコ調な曲ですね。全部打ち込みで作られた変化球。バンドがあまり関わらない曲はババロア以来? 尚、ライブDVDではこれをバンドで演奏しています。
10.遠吠えシャッフル
編曲がスピッツ単独のセルフプロデュース曲。バンドが躍動感にあふれてノリノリって感じ。
オルガンはソウルフラワーユニオンの奥野氏に参加してもらったそうです。彼は自分のバンド以外では斉藤和義やウルフルズのサポートもやっているなどサポートミュージシャンとしてかなり売れっ子だそうですが、スピッツはこれが初参加。
11.スワン
前曲までの勢いを落ち着かせる役割ですかね。アコギからバンドサウンドに発展していく曲。印象はうーん普通というかそんなに残らないかなあ。
12.潮騒ちゃん
立ち位置はビートルズのオブラディオブラダみたいな感じでしょうか。
最もインパクトの強い曲でした。潮騒潮騒潮騒ちゃんの歌詞が頭から離れませんwあと何故博多弁が出てくるのかとか、謎が満載の曲。
なお、本人たち曰く「NHKのドラマとは特に関係ない」そうです。まあ2012年初披露の曲ですからね。ただ「半端なマニアな寒村で」のくだりはあまちゃんを連想しちゃいますねw
2番サビの後の行こうぜーは三輪さんの声ですが、直後にギターソロになる構成のため、ライブ映像では田村さんが声出してます。
13.僕はきっと旅に出る
こちらも先行シングルの曲。メロディが美しい・・・。歌詞を読むと旅に出たくなりますね。
14.エスぺランサ
初回盤のみのボーナストラック。スペイン語で希望という意味。
ギターの音色が印象に残ります。